きつねのもり

お菓子と器と手ぬぐいと
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「京半月(月うさぎ)」亀屋良長(京都府京都市下京区)
 今晩は十五夜です。そんな季節とは思えぬ暑さですが。今週は中秋の名月(十五夜)に因んだお菓子をご紹介しております。普通、十五夜というと、ススキに秋の味覚(里芋とか)、お月見団子を飾る訳ですが、今日は団子ではなく、お月見を絵柄にしたお菓子で楽しみます。

月見うさぎ

 京都の「かめやよしなが」と言えば有名で、かつて京都に少し住んでいた私も知っています。が、「かめやよしなが」が二つあることは今の今まで知らなかった!そう、「かめやよしなが」は同音で「亀屋良永」と「亀屋良長」があるんです。でも、どうやらこの2店に関係はないようです。創業は「亀屋良長」の方がちょっと古いとか。因みに、京都には他にも「亀屋○○」というお菓子屋がいくつかあります。で、「かめやよしなが」で私が知ってたのは「亀屋良永」の方。今回紹介するお菓子屋とは違う方です。何故「亀屋良永」の方を知っていたかというと、私の大好きな「御池煎餅」(後日紹介)で有名だから。なので、「かめやよしなが」→「亀屋良永」を知ってる→亀屋何ちゃらというお店多い→今回の「亀屋良長」も「良永」の方だと思い込んでいた、という図式。しかも、今回買った「京半月」も麩焼き煎餅を使っているので、「あ〜、御池煎餅から派生したお菓子だね」とまで思っていた・・・。全然別のお菓子です。お菓子屋等で元祖と本家というのはよくある話ですが、同じ読みで漢字が違う、しかも偶然?で、どちらも老舗というのは面白いですね。お互いのことどう思ってるのか知りたいです。

 肝心の味ですが、やはり「良長」と「良永」とは別だけあって、ここの餡を挟んでいる麩焼き菓子は御池煎餅の麩焼きとは全然違います。まあ、一般的な麩焼きと言ってもいいでしょう。月、うさぎ、すすきのかわいらしい図柄が施された麩焼きに、小豆餡と抹茶餡(緑の麩焼きの方)が挟まれています。どちらもこし餡です。さっくりというよりしっとりした麩焼きと、程よい餡の甘さがよく合っています。京都の老舗らしい何とも風情のあるお菓子です。

月見うさぎ箱

「京半月(月見うさぎ)」1箱(5枚入)683円
亀屋良長(http://kameya-yoshinaga.com/

器は合羽橋の田窯で購入
田窯(http://www.grapestone.co.jp/brand/dengama.html

ランチョンマットの手ぬぐいはかまわぬ(http://www.kamawanu.co.jp/)の「月見兎」
銘菓(京都府) 02:16 comments(1)
「荒城の月」但馬屋老舗(大分県竹田市)
 今週の水曜日、9月22日が中秋の名月(十五夜)ということで、今週はお月見に因んだお菓子を色々ご紹介しようかなと思います。

荒城の月

 まずは、そのまま月を象ったお菓子「荒城の月」。そう、荒城の月と言えば、あの滝廉太郎の名曲。このお菓子の名前もそこから取っています。元々、このお菓子は旧岡藩(今の大分県)の藩主に献上していたもので、その頃は「夜越の月」という名前だったそうです。確かに、明け方の白い月がイメージされています。その後、昭和初期に「荒城の月」が岡城跡で作曲されたことを受けて、「荒城の月」と名前を改め、今に至っているそうです。

 一見、ただの白いお饅頭に見えますが、皮はお饅頭の皮ではありません。卵白で作られた淡雪です。直に手で持つとべっちょりするので、黒文字等を使って食べた方が良いでしょう。その中に月らしく、黄身餡が入っています。皮は淡雪で甘さ控えめふんわり溶けて、風味のよい黄身餡がお口一杯に広がります。サイズも小振りなため、一気に3個完食してしまいました。和菓子は、全国を見渡してみると、結構似たようなものがいくつかありますが、このお菓子は唯一無二ではないでしょうかね。全国津々浦々調べた訳ではありませんが。淡雪というお菓子は結構ある。黄身餡のお菓子も結構ある。でもこの二つの組み合わせはここだけだと思います。

 大分県と言えば、湯布院、別府等の温泉地で有名。一度は行ってみたい所です。因みに、この但馬屋老舗は大分県で一番古い和菓子屋だそうです。

荒城の月箱

「荒城の月」1箱(3個入)380円
但馬屋老舗(http://www.tajimaya-roho.co.jp/

器は合羽橋の田窯で購入
田窯(http://www.grapestone.co.jp/brand/dengama.html

ランチョンマットの手ぬぐいはかまわぬ(http://www.kamawanu.co.jp/)の「月夜のたぬき」
銘菓(大分県) 22:41 comments(0)
「野菊」鎰屋政秋(京都府京都市左京区)
 本日9月9日は「重陽の節句」です。重陽の節句?と思われた方、多いでしょう。節句の中でも一番マイナーな節句と言ってもいいでしょう。1月7日の「人日の節句(七草)」3月3日の「上巳の節句(桃の節句)」、5月5日の「端午の節句(菖蒲の節句)」、7月7日の「七夕の節句」、9月9日の「重陽の節句(菊の節句)」で五節句と言われるのですが、中の3つは有名、最初のも人日の節句という名前は一般的ではないものの、七草粥を食べる日としてはよく知られているところ。それなのに、重陽の節句は別名菊の節句と言われてもピンと来ないし、何かしらの風習が残っていることもなく、超マイナーな存在となっています。そんな重陽の節句に、私はせっかくなので菊に因んだお菓子を食べました。

野菊

 「野菊」というお菓子の名前、京都にお店を構える鎰屋政秋(かぎやまさあき)という屋号から、あ〜何と風流な和菓子ざんしょ、と思われた方多いでしょう。でも、ちょっと違うんですよね。いや、結構違うかも。笑。見た目は日本を代表する落雁ですが、って、実際も落雁なんですが、材料の一つに地中海アーモンドが入ってるんです。アーモンド!更に、地中海って!アーモンドと野菊・・・。そして、このお菓子は先代のご主人が、モロッコ旅行に行った時に食べた地中海アーモンドをヒントに考案したんだとか。京都の和菓子職人がモロッコ旅行・・・。何とも摩訶不思議なお菓子でしょ?

 さて、肝心の味ですが、これが結構面白いというか、かなりイケます!落雁でありながら口に入れるとほろほろと崩れ、ほのかにアーモンドの風味がします。ここが京都の和菓子らしく、あくまでほのかなんです。「わてはここでっせ!」という強い主張をしない。地中海アーモンドと落雁が上手くマッチングしています。甘さも控えめで、ついつい一個二個と手が伸びます。

 因みにこのお店、「鎰屋政秋」と記載しましたが、一般的には「百万遍かぎや」という名前で知られています。外装の製造者欄は「鎰屋政秋」と、箱には「百万遍かぎや」とあります。「鎰屋政秋」が正式名称で、「百万遍かぎや」は通り名でしょうね。で、百万遍というのは、今出川通と東大路通の交点付近のことで、これまた正式名称ではないものの、そう呼ばれています。この北東に位置する「知恩寺」の通称に由来します。通称だらけですな。笑。また、この南東に京都大学があります。

野菊外装

「野菊」の外装。包み紙も美しい。

野菊箱

「野菊」1箱(15個入)630円
鎰屋政秋(http://www.kyoto-kagiya.co.jp/

器はchoice(http://www.hcg-choice.com/)で購入

ランチョンマットの手ぬぐいはかまわぬ(http://www.kamawanu.co.jp/)の「乱菊」
- 22:01 comments(0)
「海苔羊羹」中村屋羊羹店(神奈川県藤沢市)
 まだまだ暑い日が続く9月ですが、本来なら過ぎ行く夏を名残惜しむ季節です。そんな時期にぴったりのお菓子をご紹介。東京近郊の海水浴のメッカ湘南に浮かぶ島、江ノ島の銘菓です。

海苔羊羹

 江ノ島って聞くと、サザンやチューブの影響からか、常夏の観光地、若者の遊び場という感じがしますが、実際に行ってみると、意外にそうでもないことに気付きます。しかもこの島、立派な橋で繋がっていて、海岸からさほど離れていないため、それほど「島」という感じもしません。まあ、そこが行きやすくていいんですけど。私のこの島の感想は、古式ゆかしき島、レトロな島、猫の島という感じでしょうか。なので、落ち着いた大人の方も十分楽しめると思います。その江ノ島の橋の先を入り口と考え、反対側にある洞窟を終点とすると、その道の中間より少し洞窟寄りに、今回紹介する中村羊羹店があります。島の中を上ったり下ったりをしながら、突然現れる老舗の羊羹店はこれまたレトロな感じです。まさか、こんな所で和菓子屋に出くわそうとはっ!と思い見てみると、そこの看板商品が「海苔羊羹」。羊羹に海苔?と一瞬たじろぎましたが、塩羊羹もあるので不思議ではない。ここはやはり試しに買ってみるべしと思い、買いました。

 所謂小豆の黒い餡ではなく、白いんげんの白餡に程よく青海苔が入っています。甘ったるくなく、それでいて海苔の主張が激しくないため、羊羹好きの方も、甘いものが苦手な方もイケると思います。口のなかにほのかに広がる磯の香り。あ〜江ノ島に行って来たんだな〜と思わせる逸品です。熱いお茶でも、冷たいお茶でも合いますよ。江ノ島土産にオススメです。

海苔羊羹包装

海苔羊羹包装の状態

海苔羊羹包み

「海苔羊羹」1竿(小)750円
中村屋羊羹店(http://hw001.gate01.com/noriyoukan/

器は合羽橋の田窯で購入
田窯(http://www.grapestone.co.jp/brand/dengama.html

ランチョンマットの手ぬぐいはかまわぬ(http://www.kamawanu.co.jp/)の「つばめ」
銘菓(神奈川県) 21:26 comments(0)
手打そば くりはら(神奈川県秦野市渋沢)
 9月になっても猛暑日の続きますね。そんな時はやはり涼やかなものが食べたい。ってことで、今回はお蕎麦屋さんの紹介です。ここは去年、友達と、丹沢の中川温泉(神奈川県)に行く途中のお昼に寄ったお店です。実は、お昼は別のお蕎麦屋を予定していたのですが、そんなに遅く着いた訳でもないのに、何と、本日分売り切れのため閉店という看板がっ。一気に脱力しつつも、空腹はマックス状態。ということで、予備のために調べておいた、そこからそんなに遠くないお蕎麦屋「くりはら」になったのです。

 ただ、このお店も売り切れ閉店だったら?という嫌な予感を抱きつつも、ナビを設定し直して、友達の車は出発したのであります。

くりはら

 前々回ご紹介した「ごはん処 みやけ」と同じく、古民家を改装したお店です。は〜、古民家ええな〜、こんなお家に住みたいな〜、と思ってしまう程の古民家好きの私です。お店の前には、まだ営業中の看板が出ていたので、何とかお昼にありつけることに。

くりはら店内

 玄関で靴を脱いで、お店の中にあがります。梁が見事で、改装もやりすぎてない所がよかったです。置いてあるものも、センスがよく、これまた置き過ぎていない所もグー。こういう所だと、色々飾りたくなりますが、やはり日本人は侘び寂びが大切です。画像がちょっと暗過ぎますね。すみません。

 メニューの画像を撮るのを忘れましたが、蕎麦以外の料理も豊富でした。我々は頼みませんでしたが。笑。ただここで、プチ残念なことが。閉店は免れましたが、いくつかの品が売り切れになっていたのです・・・。それも、ここのお店の一番の売りであろう「手碾きざる」が。「手碾きざる」とは蕎麦を石臼で手で挽いた粗挽きのことで、数に限りがあるそうです。なので、私は「せいろ」を注文。これは電動石臼で挽かれた蕎麦です。蕎麦は結構食べ足りない感があったりするので、大盛りを注文しました。友達が何を注文したか失念。

 で、待ってる間に、サービスでお漬け物(浅漬け?)と枝豆が出されました。それをつまみながら、お蕎麦が来るのを待ちます。でも、結構かかるので、色々と店内を拝見。

くりはら裏庭

 我々が座っていた座席の丁度真横に見える裏庭。

くりはら表庭

 こちらは表の庭です。手入れがきちんとされていて気持ちいいです。

くりはらせいろ
 
 そうこうしている間に運ばれて来た「せいろ」です。蕎麦を食べた時に、何かシュワシュワ感があったのは友達も感じてたらしく、我々の結論としては、つなぎにとろろを使っているんだろうと。お店の人に確認してないけど。笑。おつゆは濃いめです。見た目足りないかな〜と思いましたが、満足する量でした。って、大盛りですからね。

くりはら蕎麦湯

 で、手打ち蕎麦屋ならではの蕎麦湯。濃厚でとっても美味しかったです。お蕎麦の健康成分ルティンがたっぷり入ってるので、これでもかと飲みました。蕎麦湯も、おつゆもおかわりできるそうです。お店の方が声を掛けてくれました。余りにもがぶ飲みしたからだったりして。笑。

 ゆったりとした時間を過ごせるお店です。そう、何かこの店内だけ時間がゆっくり流れている感じ。我々の他に、カップル、近所の人と思われる年輩の女性が一人いましたが、皆さん、ゆっくりとお食事を楽しんでいらっしゃいました。味、雰囲気、接客とも申し分のないお店と言えるでしょう。少し分かり難く、不便な所にありますが、是非、お車でどうぞ(ナビ必須かも)。

手打そば くりはら(http://www.ac.auone-net.jp/~kurihara/
食べ歩き(神奈川県) 04:41 comments(0)
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