今回は季節は遡ってしまいますが、梅または桜が咲く頃に相応しいお菓子です。商品は通年販売されているため、春でなければってことは勿論ありません。
今まで、棹物、干菓子、最中、鶯餅、草餅と紹介して、まだ紹介していない和菓子のジャンルがまだまだたくさんあります。今回もそのひとつ、落雁。まあ、大きく分けると干菓子なんですけど、前に紹介した干菓子の「藤団子」とは全然違います。こっちの方が干菓子の代表格と言ってもいいでしょう。
落雁は、個人的には子供の頃から馴染みのあるお菓子です。仏事の供物のお下がりとしてよく頂いていました。落雁は仏事や神事によく使われるため、和菓子の中でも高級なものとされています。そのためでしょうか、越之雪(新潟県)、長正殿(石川県)、山川(島根県)と、日本三大銘菓と呼ばれるもの全てが落雁です。
とりわけ、落雁は加賀藩(今の石川県)で発展した歴史があるため、この諸江屋もその歴史を汲んでいるのでしょう。
さて、この「花うさぎ」ですが、お菓子自体もカワイイですが、箱もカワイイです。箱は巾着状に開きます。そして、小さな落雁が一つ一つ、紙で包まれています(恐らく手作業)。このエコの時代に過剰包装なっ!と思わず、ここは、風流と解釈しましょう。こういうものも、時には生活のアクセントとして必要ですよね。自然と笑顔になります。
落雁には硬い落雁と軟らかい落雁がありますが、この落雁は硬い方です。しかし、口に入れて暫くすると、自然にゆっくりと溶けていきます。それに従って、甘味も口一杯に広がります。とは言え、甘味は控えめです。抹茶は勿論、ブラックコーヒーにも合うと思いますよ。やはり見た目から、春先に頂きたいお菓子です。
箱の状態(左)、一つ一つ紙に包まれてる(右)
「花うさぎ」1箱(15個入)420円
諸江屋(
http://moroeya.co.jp/)
器はよしざわ窯(
http://yoshizawa-toki.com/)で購入
ランチョンマットの手ぬぐいはかまわぬ(
http://www.kamawanu.co.jp/)の「うさぎちらし」