続いて紹介する銘菓も愛知県のものです。これまた珍しいと言うかなかなか手に入れにくい、とても美しいお菓子です。
藤団子と書いて「とうだんご」と読みます。「ふじだんご」ではありません。「ふじだんご」の方がよさそうな気もしますが、それはこの団子の元々の名前が「十団子」であるからです。十団子は、団子を紐や串でつなげたもので、厄除として食べたり飾ったりするそうです。静岡県の宇津ノ谷、宮城県の塩竈、そして、この熱田神宮に、同名のお菓子が伝わっています。
今回紹介するお菓子は、その中でも熱田神宮に古くから関わりのある「藤団子」です。書物には書かれてはあったものの、長いこと作られてなかったこのお菓子を再現し販売しているのが、熱田神宮の近くにある老舗、きよめ餅総本家です。きよめ餅総本家と言えば、その名からも「きよめ餅」(後日紹介)が有名で、東海地方在住の方は、テレビCMでもよく流れているからお分かりでしょう。
そう言えば、名古屋の和菓子屋ってCM多いですよね。これ以外に、青柳ういろう、大須ういろ、両口屋是清等々。
話が逸れましたが、宮きしめんとと並んで、きよめ餅は熱田神宮詣での必須アイテム(?)で、熱田神宮は名古屋を代表する神社ですが、それにも関わらず、名古屋のお土産の定番は「赤福」となっているんですよね〜。赤福は三重県の伊勢(伊勢神宮の参道に本店)の名物なんですけどね。
と、また話が逸れましたが、「藤団子」は十団子が由来で藤の花に似ていることから、そう名付けられたらしく、厄除や五穀豊穣を願った、紫、白、紅、黄、緑の五色の環状の干菓子です。五個が1セット(1房)となって麻紐で結ばれています。ただ、量産できないそうで、月1の販売、または予約を受けての販売です。という訳で、これもまた名古屋に住んでいなければ、なかなか入手が難しい。でもそれがっ!名古屋以外で手に入る所が1箇所あるんですよね〜。それが、三越日本橋本店。恐るべし三越。でも、その三越でも毎月15日の月1販売なんですけどね。
で、この販売日を目指して買いに行くのはなかなか難しい。早く行かないと売り切れてしまうし、そもそも販売日を忘れること多いし。笑。それが、この前、これまた偶然にも15日に三越に行くことがあって(ただ藤団子販売日ということはすっかり忘れてる)、たまたま売り場で目にして、何という偶然!と驚きつつ即購入。
買った時は丁度、藤の季節でもあり、「あなあわれ」と感嘆しておりました。肝心の味ですが、干菓子ですがカチカチではありません。確かに硬いけど、いわゆる干菓子の硬さではなく、うーん、何て表現すればいいんだろう、ゼリービーンズの皮が中まで続く感じ?w
これもまあ、もう感動的な美味しさ!という訳ではないけれど、歴史を味わう、風流を愛でるという意味では美味であろうか。ただ、1房210円もするので、安くて美味しいものがいいって人にはお勧めできません。
藤団子の包装紙の状態(左)、藤団子の包装紙を取った箱の状態(右)
藤団子の箱の中の小袋(左)、藤団子2房を輪にしてみた(右)
「藤団子」1箱(5房入)1050円(税込)
きよめ餅総本家(
http://www.kiyome.net/)
織部の角皿はchoice(
http://www.hcg-choice.com/)で購入
ランチョンマットの手ぬぐいはかまわぬ(
http://www.kamawanu.co.jp/)の「額装 藤」